自費出版のご案内
文芸印刷は35年間、青森県文芸協会・ふるさと企画など出版社の本をはじめ団体の記念誌・機関誌・文芸同人誌などを数多く手がけてきました。これまでに培われた斬新なレイアウト、編集校正技術と造本が高い評価を受けています。
句集や歌集や小説や随筆などの文字主体の書籍から、写真や絵画などのフルカラーの作品集まで、様々な形の本作りを承ります。
発行元を文芸印刷事業出版・結社または私家版にすることにより低価格で出版が可能になります。ぜひ、ご検討ください。
本をつくるには
ご自身が長年続けて来た俳句や短歌などの作品を1冊の本にまとめたい。自分ではなくとも家族の作品をまとめてあげたい。かつては敷居の高かった書籍の作成もやりようによっては手軽にお作りできるようになりました。自分の思いを残すひとつの手段が、本という形なのだと思っています。
何よりもお客様との対話を大切にしています。まずはお問合わせ下さい。
本を構成する要素
お手元にある本を見て頂けるとわかるのですが、本は沢山の決まり事が重なって出来上っているものです。A判B判文庫判新書判といった様々な大きさ。本文や見返しや扉にどんな用紙を使い印刷するか。硬い表紙、柔らかい表紙。カバーや帯が巻かれているか、カラー印刷か単色印刷か等々。外形だけでなく、文字の大きさや行間や段組みなど紙面をどのように構築すれば作品に相応しいか、1冊の本を作るために決めなければならないことはたくさんあります。お客様との対話を通じてお客様の作品に合った提案をいたします。
製本の種類
上製本
ハードカバーとも呼ばれ、本文を硬いカバーの表紙で覆った製本形式。表紙は厚紙や布や皮などの材質で作られる。本文のページ、表紙、裏表紙、表紙のカバーより構成される。本文のページは2枚の硬く厚い表紙の間に綴じられており、表紙には、紙やプラスチックなどによるカバーがかけられることが多い。製本の手間と表紙の材料にコストがかかるため高価になります。
並製本
ソフトカバーとも呼ばれ、本文をプラスチック糊で背を貼り付けた無線綴じや、雑誌などで見られる針金(ホッチキス)で綴じる平綴じや中綴じを用いた簡便な製本形式。無線綴じの場合1枚の厚紙の中心に背を直接糊付けするため、硬く堅牢な仕上がりになる。表紙が柔らかく手に持って読みやすい。ハードカバーの本よりコストがかからないため価格を安く抑えられます。
特別価格のオリジナル装丁本
※ご希望の方にサンプルをお送りいたします。
句・歌・詩集が5万円(税別)でつくれます
基本装丁
判 型………B6判
頁 数………72頁
冊 数………50冊(1冊追加ごと300円税別)
本 文………書籍用紙72k、モノクロ印刷
表 紙………アングルカラーくるみ130k、印刷無し
カバー………玉しき白90k、1色印刷
製 本………並製本
他 ………扉・本文共紙、見返し無し
※校正は2回まで
〈句集の場合〉
扉2頁、目次2頁、中扉・句62頁(2句立て110句、3句立て170句)、あとがき4頁、奥付・略歴2頁。
〈詩集の場合〉
扉2頁、目次2頁、中扉・詩62頁、あとがき4頁、奥付・略歴2頁。
随筆、小説集が8万円(税別)でつくれます
基本装丁は上記と同じです。
〈随筆・小説の場合〉
扉2頁、目次2頁、中扉・文章62頁(17行×43字)、あとがき4頁、奥付・略歴2頁。
パソコンの普及と共にワード、一太郎等で小説をお書きになる方もおられるでしょう。文字量の多い随筆や小説はデータでお持込みいただけた場合は1万円お安くなります。
※いずれも青森県内一括納品の場合は送料が無料です。寄贈先への個別発送については別途料金で承ります。
上製本・フルカラーの写真集なども承ります
上記のオリジナル装丁本に限らず、お客様のご希望に応じた本の製作をいたします。装丁・頁数・冊数等を自由に決めることができますのでご相談ください。無料でお見積りいたします。
実際に制作した書籍
「デモシカ先生回想記 壱」櫻庭利弘著
先生でもやるかと、腰かけのつもりが四十二年。じだらく生活、勤評処分、結婚……。とにかくおもしろい絵かき教師の自伝。
※この本は在庫図書目録のページからご注文いただけます。在庫図書にある書籍は全て当社が制作いたしました。
書籍制作の作業工程
①著者との綿密な打ち合わせ
書籍を制作するにあたりお客様と打ち合わせをいたします。
こちらの書籍の場合、著者が同人誌や教育関係の機関紙で連載したものを再編し新たに加筆しまとめる計画で話を進めてまいりました。
その上で判型や体裁を決めます。当初は上製本にする計画でしたが手に持ちやすいよう並製本の表紙にカバーを付けた体裁に、本文紙面は読みやすいように大き目の文字級数を使い行間にゆとりをもたせるなど、装丁や冊数等の希望を聞き、ご予算とすり合わせながらおおまかなかたちを決めていきます。
まだ確定ではありませんが、複数回にわたり打ち合わせをすることによってお客様のこんな風にしたいに提案やアイデアを共に出しながら考え、お客様に寄り添い計画を進めてまいります。
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②著者からの入稿
著者から書下ろし部分については後ということで、すでに連載を終えてある同人誌と機関紙からのコピーをお預かりしての入稿となりました。
※お客様からの入稿はどんな形でもお受けいたします。手書き、メモのようなもの、同人雑誌や新聞など記事のコピー、ワープロ出力、テキストデータ、等々。
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③データの入力
本文元はコピーでしたのでまずは入力作業となります。
※お客様がパソコンで入力したテキストデータ(ワード・一太郎等)をお持ちくださればこの作業はありません。
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④組 版
入力を終えたテキストデータはDTPソフトウェアAdobe InDesign(アドビ インデザイン)で紙面に流し込み、組版を行います。ここでおおむねのページ数などを割り出します。ただ、今回は書き下ろし部分の入稿がまだでしたのでだいたいです。
また、連載された本文元があるとはいえ、掲載元が違っていたり連載期間が離れていたりと、再編に時間を要しました。本文を時系列に並べ直したり重複部分は削ったりします。
※全文が入稿出来ていた場合ですが、当初の見込みよりページ数が多くなり過ぎたり少なかったりすることもございます。その時は、文字級数や文字数、行間等を見直して調整し希望のページ数に近づける提案をいたします。また、あえてそのページ数の増減からもう一度お見積りをやり直しお客様にご提案することもございます。
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⑤内部校正
組版が終わりましたら専任の社員による内部校正をいたします。
入力ミスはもちろんですが、文中の不統一な名称や表記、日付年号や新字旧字等、矛盾していたり曖昧だったり勘違いの可能性だったり問題と思えるような記述部分の疑問点を洗い出します。
この後の著者校正で著者自身に確認や表記の統一をどうするかを決めていただきます。
※小説など長文の文芸作品では統一することが望ましいといえますが、必ずしも表記の統一はしなくてはならないものではありません。例えば長い期間をかけて書いた記録や日記などを元に書き起こした随筆や自伝であった場合は、その時の著者自身の心持ちで表記にぶれが生じるのは当然あることです。時代の空気感や勢いなどを壊さないためにあえてそのままの表記で進めることもございます。
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⑥著者校正(第1校正)
ひとまとめになったものをお客様へお渡しいたします。この第1校正は特に時間を掛けて頂きたい所になります。著者自身まとまったものを見ますと、忘れていたエピソードがあったり内容について思い直したりと多少の変更が出て来るもので、当初の予定より本文が増えることはままあることです。そうしたもろもろをこの第1校正で出し尽くし、内容の確認と充実と著者自身の納得を目指します。この書籍の場合は、著者友人からの絵の描かれた手紙を紙面に残したいという希望で本文中にカラーのページが入りました。
※体裁や内容に変更があればその都度お見積もりをし直し確認をいたします。予定より超過する金額についてご相談したり、ご予算に合うよう調整したりいたします。
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⑦直 し
第1校正が戻されたら著者の意向に沿った表記の統一や、本文の追加や削除、並べ替えをします。
また、著者から書き下ろした本文部分の入稿がありましたので、その部分は前述の③~⑤をして別途お渡しします。これは第2校正ではできるだけ完成に近い形でお渡しすることが望ましいからです。
そしてこのあたりから表紙やカバーのデザイン及び用紙や印刷方法について細かなところを詰めてまいります。お客様の求めるイメージをじっくりと聞き、デザインをいたします。
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⑧内部校正
遅れていた書下ろし部分についても揃いましたら完成に近い形に近づけていきます。扉や目次や奥付なども加えて校正をいたします。変更された内容についてばかりではなく頁や柱、見出しや扉等の体裁の確認などもいたします。そして1冊の本として通しで読みますと不思議とまた疑問や矛盾が出てまいります。
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⑨著者校正(第2校正)
もうほとんど完成に近いかたちにまとめたものをお客様へお渡しします。前段階で表紙やカバーのデザインも決まっていればプリンターで出力したものを巻いてお渡しします。ここまでくれば大幅な変更はありません。細かな訂正を確認していただき、じっくりと全体を通しで読んで違和感を覚えたりしないか等、ここがお客様の最終確認になります。
※そうはいっても、お客様のお気持ちの変化で大きな変更がなされる場合もございます。変更箇所が多い場合には内部校正と著者校正を繰り返すこともございます。
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⑩最終確認
何度も校正を繰り返してここまできました。これでようやく最終確認です。
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⑪面 付 け
面付けは印刷や製本を効率良く行う為の作業です。書籍等頁物は1枚の大きな紙に4ページや8ページ(16ページ、32ページ)単位で両面印刷し、それを 折ってページ順に並ぶようにしてから製本します。 印刷し終わった紙を製本するために折ったときにきちんとページ順にならぶようにしなければなりませんが、ページ順に正しく並ぶよう規則的に配置することを「面付け」といいます。
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⑫印 刷
当社に大きな印刷機はありませんので、8ページ1折り単位で印刷しています。
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⑬丁 合
印刷が終ったら4ページ掛けなら2ツ折に8ページ掛けなら4ツ折にします。この1枚の紙分の単位を「折り」といい、製本するために折りたたまれたもののことを「折り丁(または折本)」といいます。そして「折り丁」をページの順番に一冊分まとめ合わせることを「丁合」といいます。
折り丁の背(綴じられる部分)には書名や順序を示す番号などが印刷されていて、これは背丁と呼ばれ、作業での間違いがないように入れられているものです。また背丁と一緒に■などの記号も刷り込まれていて、これは「背標」とよばれるもので、折りの並べ方が正しければ、記号はちょうど階段状に並ぶようになっています。
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⑭製 本
並製本は高温のプラスチック糊で背を固めた製本方法です。丁合された本文に別丁の大扉、前後には見返しという二つ折りの色紙をつけた一冊分を製本機にかけます。製本し立ての本はほかほかと温かいのです。
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⑮断 裁
製本を終えた冊子は規格サイズに切り揃えます。それからカバーを掛けて仕上げます。
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⑯お客様へお届け
完成した書籍を梱包し指定場所へお届けして全ての作業は終了です。今回は画家であるお客様の個展に合せての納品となっており、展覧会の会場へ直接搬入いたしました。
※宅配便でまとめて1ヶ所へのお届けが基本となりますが、個別の寄贈先への発送代行も別途承っております。大変な発送作業もお任せ下さい。
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《所 在 地》
〒037-0004 青森県五所川原市唐笠柳藤巻467
電話 0173-35-5323(代)
代表取締役 佐々木 信 也